私はいろんな意味で恵まれていると思わずにはおれない。だからこそ、私には自由に仏法を伝える時間を頂いている。自分の時間を何に使うか。それは仏法を伝える為に少しでも使わなければならないと思う。私が仏法に触れるのは、それを通して真理に触れたいから。若い頃は、この世はいろんな楽しみがあって、その楽しみを体験することが人生だと思っていた。でも、いろんな経験をして勝解して、人生ってどんな体験をしても、それは単なる記憶となり、時間と共に風化してゆくんだなと知らされた。そう思うと、この世って何もないなあと感じる。でも、そんな中、私たちは流れるように時間を費やし、歳を取り死んでゆく。これでは人生は勿体ないなあと思わずにはおれません。せっかくこの世に生まれたからには、何かこの人生の中でこれだけは手に入れたと言えるような確固たるものが欲しいと思う。それが私にとっては仏法。この世は本当に分からない所だらけ、一番分からないものは人の心。その心がどうしたら幸せになれるか。自分の人生の中で生きていることが幸せだなと思えるような人が一人でも現れること。それが私の人生の目標でもあります。