一代諸教の信よりも　弘願の信楽なをかたし　難中之難とときたまひ　無過此難とのべたまふ

お釈迦様一代の教えである諸々の教えを信ずることよりも、他力の信を得ることはなお難しい。だから、お釈迦様は他力の信を得ることは、この世に難しいことがある中でも難しいと教えられ、これ以上難しいことはないと教えられた。

他力の信を得ることは難しい。なぜ難しいのか？それは他力の信を得る人は、この世に仏法を広める善知識になる為に生まれたような人でなければなれないからです。だから、どんなに他力の信を得たいと求めたとしても、なれるものではない。なれる人は決まっているのです。じゃあ、私たちは救われないのかと言えば、そうではありません。私たちは他力の信を得た人から、一代諸教を聞いたらいいのです。この世は末法だから、阿弥陀仏の本願しか救われないという人がいますが、これはえる意味正しいです。それは阿弥陀仏に救われた人がいなければ、本当の仏教を説くことはできないからです。だから、阿弥陀仏に救われた人が、この世に本当の仏教を広めてくれるので、その世界は末法ではなく、正法になるのです。よく私たちには修行はできないという人がいますが、それは本当の仏教を知らないからです。正しい教えを知らないから、修行が難しいものだと思って、自分にはできないと諦めてしまうのです。でも、本当の仏教は誰でも実践できるもの。そして、誰でも苦しみから離れ、幸せになることができます。それは本当の仏教を知らなければできないから、本当の仏教を教える善知識が必要なのです。

この世は本当の仏教を知らない人たちばかり、そんな中で仏の智慧を体得した善知識を生まれさせると言う誓いが阿弥陀仏の本願なのです。だから、他力の信を得ることは難しいですが、絶対に得られないものではない。この世で必ず他力の信を得た人がいるから、その人を探し、本当の仏教を聞いたらいいのです。